#2 How can we get his “Amazing” tone? part2 ”Left Hand”

体格が,とか骨格が,とか言う話はこと「コピー」わかりやすく言えば「モノマネ」の世界では極めて重要ですよね。骨格の似ている人は特に声なんかよく似ている。いちばんいいのは体格の比率に合わせてギターのでかさやネックのスケールをジャストでいじれればいいんでしょうけど…まあそこまですることに価値があるかと言われると(笑)

とは言いながら,あの左手の美しさはやっぱりあやかりたい。僕が最初にギタリストの左手に惹きつけられたのはエリッククラプトンなんです。現在はネット上ではもちろん,市販の映像作品も当たり前のように存在するので,「左手に惹きつけられる」という意味さえ伝わりにくいと思いますが,1980年代,90年代に入っても音楽は基本的に「聴くもの」でした。「そこ,どうやって弾いてるの?」という疑問を解決するためには実際にライヴ会場に足を運ぶか,運よくテレビで見るか,もしくはリリースされる映像作品を待つかしかなかった。

ところが,当時のテレビでも映像作品でも「ギタリストの左手の動き」を「絵」としてとらえているものは皆無に近かった。当時はギターを映すと言えばほぼボディと右手。Charさんがボディのアップからのショットが多いからという理由でボディにFUCK YOUというダイモを貼っていたのは有名な話。高中正義という人がいますが,彼がギターのヘッドにカメラをつけてそれを見せるっていうのをテレビで見たことがあるけれど,横から見てもね,美しいなとは思わなかった。もう少し言うと,「美しいな」と思わなければ映像作る側もそこにフォーカスしないでしょうからね。ここがミソ。

クラプトンの映像作品の中にジャーニーマンツアーでの演奏を収めた「24ナイツ」というのがあります。ロイヤルアルバートホールでのライヴですが,これ(のテレビ用?)が当時放送されたんです。それまでクラプトンは聴くものだと思っていましたが,あまりにも美しい左手の運びに完全に虜になりました。興味ある方はご覧になってください(^^)

当時僕はようやくCharさんのライヴを見て,とにかく「Charって歪ませないんだ」っていうのがショックだったんです。もうひとつは「ビブラート」。これは印象に残っている。ただし,当時はコピーできるとは思っていませんでした。どう弾いているのか想像さえできない。そこに,「Charさんの左手が絵になる」と知っている人が映像を作ってくれました。井出情児さん。88年のPITの作品が出会いかな。今ではこれに友人が映ってると知っていますが,当時は知り合いですらありませんでした(笑)。アコギ弾きの自分が当時最も衝撃を受けた作品のひとつです。冒頭にアコギ一本で演奏される「All around me」。

これを皮切りに,情児さんの切り取ってくれた左手のおかげでCharコピーは一気に普通の人が取り組みやすいものになったと思います。感謝。

というわけで,コピーを始めるに当たっては,まず左手から。順番的にはまず「コードはなんであんなに変態的なのか」というところ(笑)。これについては80年代から「開放弦を使って鳴らせるコードを常に研究している」という風に語っていますから、ご本人的には狙い通りなんでしょうが,おかげで映像作品が出るまで何年も何年もコピーしました。Head Songのイントロの押さえ方とかね。実際にライヴ会場で見て覚えて,それから練習し始めるんだけどあの押さえ方でできるようになるのが難しい。手が小っちゃいですからね。Without Loveのイントロとか信じられないストレッチぶりです。←このあたりは別に普通の人は音だけ取ればいいと思うんでわかる人だけ笑ってください。(^^;

上のPITの映像でも顕著ですが,とにかくCharさんのビブラートは美しい。そして,独特の突っ込み方というかタメというかがあります。メロウな曲でもハードな曲でもこまめにビブラートをかけています。ビブラートをかける直前は突込み気味に入っておいてビブラートをたっぷりというか少し長めにとる。これって歌う人にはわかる感じだと思うんですがCharさんはギターでやっちゃう。今はたくさんの映像がYoutubeで見れるのでぜひチェックしてみてください。BAHO初期の頃にやっていたSong in my heartの6弦3フレットのビブラートとかね,レコードの感じと全く違います。いわゆる間の取り方というかタイム感がジャストじゃないんですよね。でも聴くとぴったり来る。これ真似するのは至難の技です。弾き語りのFingerって聴いたことあります?普通の人があのリフ弾いてもCharさんがやるようにならないんですよね。Charさんが弾くとギター一本でも乗れる感じになるのに。

16年も経って(遅い)最近気づいたのは指の置き方(押さえ方)。Charさんの押さえ方は点です。僕らが想像している以上にピンポイントで押さえている。面ではない。つまりは指が立っているんです。だから初期のころAネックのムスタングでも大丈夫だったのかな?これは運指のときの手の形にも反映されています。そうするとあのヴィブラートとか少しわかる気がする。できませんけどね(泣)。

もうひとつは手首の角度。80年代前半は意外にも高い位置でギターを構えていることが多いCharさん。まあこのへんはこだわっているのかテキトーなのかが微妙なんだけど,左手が体の真ん中に来るように構えるんですよね。要は一回冗談っぽく言うのを聴いたことがありますけど「わきを締める」。そうすると自然にギターのヘッドは体の真ん前に来るし、左手は必然的に体の真ん中に来ることになります。で,親指の位置がけっこう1フレット側に寄って出てくる様に出す。そうすると似ます(^^)。思うに想像以上に手首は返ってます(^^)チョーキングの時の手首の返り方とそのゴールというか理にかなっているなあと。

やってて一番馬鹿だなあと思ったのは「背骨」です(笑)。Charさんはギターを抱えたシルエットが絵になるというのは誰もが認めるところだと思いますが,時々映像作品でもバックショットが出てきます。その映像見ながら体の傾きを真似していくと…体壊します(笑)。Charさんは腰から右に曲がって胸ぐらいから左に曲がる(笑)。縦長のS字にカーブしていますね。マネできない(笑)

運指はまた別の項でと思いますが,人差し指と中指と手首の回転で行っちゃう感じがすごいなあといつも思います。左手の話は尽きないんですけど,ていうか左手だけでもけっこう書けますね。背骨も一部あるけど(笑)。

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